向かった先にあったのは 初めて会った、あの場所 美しいドーム型の建物 そこに添えられた椅子に、彼女は腰かけた 「そなた。剣が使えるのか」 コツンと大理石の上で足音を鳴らした俺に、静かにそう問いかけてくる彼女 じっと俺を逃がさない様に、見つめる しかし、その表情からは何も見いだせない 感情をどこかに落としてしまった様な それでもどこか、心が泣いている様な そんな表情