「教わったわけではない」 静かな空間に落ちた 彼女の小さな声 「騎士達の姿を見て、学んだ」 最後にそう言って、張りつめていた空気を解いた彼女 張っていた肩を下ろして ゆっくり歩き出した 「強く、なりたかったのだ」 そして、ゆっくりとしゃがみこんで さっきの組みあいで潰れた花にそっと手を近づけたと思ったら そのまま、そっと瞳を閉じた 「―――」 すると、さっきまで萎れていた花が ゆっくりと、開いた まるで息を吹き返すように