My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ



「それが、私の役目です」



腰にある剣に一度手を添えてから、再び前を向いて、そう言う



そう。

それが、俺の役目




「王国を守る事が、私の使命です」




剣をぐっと握る

その手触りさえも、どこか懐かしい


あの日以来

俺は剣を抜いていない――





何も言わずに、ただ俺の顔をじっと見つめる彼女

髪がなびく度に、金色の髪が月明かりを含んで銀に変わる




「そなたが殺した者にも、待っている人がいるのだぞ」

「――分かっています」

「それでも、そなたは剣を取るのか」




冷たく言い放って、瞳を歪めた彼女

そして、ゆっくりと俺に近づいてくる



音も無く――



そして、俺の前で立ち止まった



俺を見上げる、その美しい姿に

息を飲んだ