「なぜ、来た」 静寂の中に溶け込む 美しい声 俺の鼓膜を通って 心を痛い程震わせる 「――っ」 勢いよく振り返った先にいたのは あの日と変わらない、彼女の姿 美しい、金と銀の髪 真珠の様に、透き通った肌 そして、暗闇の中でも分かる 宝石の様な瞳 空の水色と 生い茂る青葉の、色――。