まるでハープの様に澄んだ声が甦る 言葉の意味を理解するより先に、その声に俺は捕らわれて言葉を無くした そして、今も―― 彼女の声が鼓膜を震わせる 目を閉じれば その姿が甦る 耳を澄ませば あの声が甦る もう一度、会いたい-―― そう思うのに、時間はかからなかった この国に来て、沢山の美しいものを見てきた どこまでも広がる、美しい森 絶える事なく流れる、清らかな水 天から降りそそぐ、眩い光 そして――神から愛された、美しい一族