何か言わなければ―― それでも、何か言葉を零せば 夢から現実に戻ってしまう様な気がして声が出ない この女性をずっと見ていたい その感情が心に溢れる どれだけ、見つめ合っていただろう 一瞬だったのだろうが 永遠に感じた、その時間 そんな時――― 「ここに来てはいけない」 風に乗って聞こえてきたのは まるでハープの音色の様に美しい声 夢の中にいる様な感覚の中に ハッキリと聞こえたその小さな声は、俺の鼓膜に届いて震わせる