My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ



不思議に思っていると、再び風が吹いた

着ていたローブを巻き上げて、頬を撫でていく



ヴェントスの風とは違い、どこか優しい風

その風に乗ってくる甘い香りに、何故か胸が高鳴る




「こっちか」




その風が吹いてきた方向にそう呟いて

足を進めた




まるで導かれる様に――・・・