「戦いを経験した者なら分かるでしょう?――様々なものが勝運を左右する、と」
「――では、そなたは運さえも味方にしたと?」
「どうでしょう。それは、神のみが知る――ですよ」
そう言って、ふっと息の下で笑った
お互い一歩も引かぬ、やり取り
じっと瞳を見つめ合い口を噤む
すると
「ホリス様」
どこからともなく聞こえた声
ふと目を声のした方へずらすと、ホリスの後ろに跪く男がいた
その男を横目で確認したホリスは、また俺に視線を戻して言った
「では、いつか見せてもらおう。数えきれない程のゲイルをも散らした、そなたの腕前を――」
最後にそう言い放つと、白の衣を翻して緑の上を歩いて行ったホリス
跪いていた男も、小さく俺に会釈した後
その背を追って、姿を消した



