ある国の王は後悔した。 目の前の利益のために大事な娘と婚約者に去られてしまった。 国を挙げて彼女達を探したがとうとう見つからずに一年以上が経ってしまった。 諦めろと進言する家臣を説得しても、国民は黙っておらず、国の危機を感じ取った王は様々な施策を講じた。 無事に国を建て直したが世継ぎは不在のまま。 王は悩み続けた。 ――姫と彼にはそんなこと関係なかった。