お互いに欠如があって、まだ未完成であるけれど。
大人になったと胸を張るにはまだ程遠いけど。
それでも。
いつの日か、私たちがひとり立ちできる時が来たなら、その時は。
わたしを水野 和歌として、先輩の妻として隣りでいることを許して下さいね。
その日まで、“あなたを忘れない”
あなたをこの世に産み落としてくれたご両親の思い出の花。
勿忘草のもう一つの花言葉を、貴方に捧げます。
過去が希望をくれる。
希望を持つことで、未来は光り輝くと貴方に教わったから。
私は、貴方が側にいなくなっても貴方を想い、貴方を信じ歩いていきます。
別れてしまった道が、再び交えるその日まで。
凛とした姿勢で、強い眼差しで、しっかりと前を見据えて。
歩いていきます。
離れていてもきっと、勿忘草が私たちを繋いでいる事を信じて。
ーー完ーー


