毎日毎日ケンカの報告をうける長老は、ある日とうとう、りっぱなアゴヒゲをゆらして怒りだしました。


「見た目でケンカばかりするとは、まったく、けしからん!
こんりんざいケンカはしないように!!」


長老はテプテラナンタラたちに言いました。


しかし、みんな納得してくれません。


「長老、そんなの納得できません!」


1ぴきのテプテラナンタラから反感の声があがると、たくさんのテプテラナンタラたちがうなずきました。


すると、くるくるしたピンクのたてがみを持つ、でっぷり太ったご婦人、
――長老の奥さんが言いました。


「では、こうしたらいかが?
“われこそはいちばん”という者を集めて、長老がいちばんだと思う者を決めるのです。」



そのとたん、テプテラナンタラたちから大賛成の歓声があがりました。