だってちょっと(というかかなり)、

怖いもん美月。


「藍莉が、

ひとめぼれしたなんて…っ‼︎」


「…は⁉︎ 藍莉がひとめぼれ⁉︎」


美月がまたまた興奮したように

言った途端、

会話に入ってきた1人の男の子。


「…拓斗、聞こえてたの?」

「星の声がでかいから聞こえた。

っつーか、藍莉、

ひとめぼれしたのかよ⁉︎」


美月の声が聞こえていたらしく、

あたしの前に来てそう言う彼は、

上城 拓斗(かみじょう たくと)。