キミの好きなもの





でも、きっとこれからずっと言ってもらえないから。





ああもうやだ、今日は何の日なんだろう。


ここまでの展開が速すぎて、私の心がついていけない。







「え?」



突然、間抜けな声が聞こえた。



「え、っと・・・あいって、俺のこと、好きだった、の?」


私は羞恥心で顔がどんどん熱くなるのがわかった。


最後の勇気を振り絞り、うなずく。



もう、フられるってわかってんのに、なんで私こんなこと言っちゃったんだろ。





すると、あーくんはパッと私から離れた。



やっぱり、言わなきゃよかった。

どんどん後悔が押し寄せてくる。



私は顔をあげ、覚悟を決めてあーくんを見る。





「あい、ごめん・・・泣かせて」


「別に・・・平気」




何が平気とか言っちゃってんの私。アホか。