ゴロゴロと少年漫画を読みながら、ふと私、香田あい(コウダアイ)はふと思うことがあって顔を上げた。
そこは小さい頃から見慣れたベットに本棚、机と椅子があった。
それは全部私のものじゃないけど。
「ねぇ、あーくんの好きなものって何?」
私は椅子に腰掛けてゲームをしている幼馴染の千野新(せんのあらた)通称あーくんを見た。
ちなみにここは私の部屋じゃなくてあーくんの部屋だ。
小さい頃からあまり変わらないこの部屋はとても居心地がいい。
マンガやゲームもいっぱいある。
だから私はしょっちゅう遊びに来るんだけれども。
「は?」
あーくんはゲームから目を離し、床でマンガを読んでいた私を見下ろした。