どうしようと考えていると 「美緒。頑張ろうな。」 「尚人くん………」 「どうした。元気なくないか?」 「だって……私、走れない……」 「俺は美緒と走れるのは嬉しいけどな」 「それは、私だってそうだけど……」 「ま、なんかあったら俺んとこ来いよ?」 「うん…ありがとうね。」 そう言ったところで視線を感じた。 「あー、私は美緒と違って本当に走れないのに、ノロケは帰ってからにしてくれます?」 愛香が、ものすごい形相で、怒ってしまった。