愛香side



「山下。今度の日曜空いてるか?」




一ノ瀬の口から思いもみなかった言葉が出てきた。




はい?
本気で言ってるの?




私は驚いて、



「へ?」





と、間抜けな声を出すと





「日曜、2人でどこか行かないか?」




「えぇ!?本気で言ってるの?」





「あぁ。」






本気、なのかな…?




私は、真っ先に美緒の事を考えた。




美緒は、好きじゃないと言っていたけれど、私はそうは思えない。





すごく、好きだったのに突然どうしたの?




でも、美緒の気持ちを考えると行ったほうがいいのかもしれない。




色々考えた結果私は行くことにした。





「うん。いいよ?」





私が言うと、一ノ瀬は小さくガッツポーズをして「よっしゃ!」




と言った。
なんだ。こんな顔もするんだ。




ドキッ




不意に鼓動が高くなった。




何これ?