記憶を失くしたわがまま彼♡




昨日と違って私を呼ぶ顔には笑顔がない………



「おはよ。風斗くん……どうしたの?」



「あのね、僕……………」




その時聞いたコトバは今でも忘れられない………




“アメリカに行くんだ……”



「………」

「………」



沈黙が続く………




それを破ったのは、風斗くんだった。



「4年間、お父さんの転勤で………ごめんね、美緒ちゃん………ごめんね」



「………ふ、と……くん……やだよぉ……いかないで……」


まだ、幼かった私にはその事実があまりにも重すぎた……



「ごめんね、美緒ちゃん………もう決まったんだ………」



「…そ……んな……」



私は次に、風斗くんから出て来たコトバに、驚いた


「美緒ちゃん!俺、美緒ちゃんを一生守るよ!!」


「………風斗、くん?」



「だから、約束しよう?」


「え?」


「4年後高校生になったらまた会おう?」




そして、2人で小さな小さな甘いキスを交わした____