黒波 薫 said





路地裏は暗ぇ。


何も見えやしねぇ。


けど

なぜか敵の奴の場所だけは分かるっつうか

ほとんど勘で、

腕を振り回してるだけっつうか。


よくわかんねぇけど

いつも

いつの間にか相手は

全員地面で伸びてる。



コイツらの強さもあんのかもしんねーけど。

「なぁ、薫ー!早く飯食い行こうぜ?
オレ腹減って、死にそーだっての!」



横から顔を覗かせて

いつものどっか抜けたような笑みで俺に微笑みかけるのが、俺の相棒。




夏目 達春(ナツメ タツハル)。


愛称はタツ。


「うっせーよ。俺はおごんねぇからな。
カゲにでも頼めよ。」


「おいおい!おれに頼んでもヤだぞ!」



焦ったように首を降りまくる長身の奴。
俺の第二の相棒。



吉虎 影津(ヨシトラ カゲツ)。

変な名前で最初困った。

愛称はカゲ。



いつもは三人で行動してる。



「クロ。適当にラーメン屋でも行こーぜ。しょうがねぇから、金出してやるよ。」


「うっしゃ。」


んで、俺が

黒蝶こと

黒波 薫(クロナミ カオル)。



愛称はクロ。