校舎を出ると一般駐車場に白い車があった。


きっと先生の車だ


と思い運転席を見てみるとやっぱり先生だった。


私に向かって小さく手を振っている。


私は先生の車に小走りで駆け寄り、


助手席に乗った。


「お待たせしました。」


「よし、じゃあ、行くか。」


先生の車の中はクラシックが流れていた。


「これ…ショパン…ですか??」


「うん。
星野、どんな曲が好きなのかわかんなかったから
ショパンかけてみた。」


「ありがとうございます。


…あの…先生??」


「んー??」


「どうして私を学級委員に指名したんですか??」


これは私が先生に一番聞きたいことだった。


今までの担任の先生は私に学級委員とか責任が重い仕事はやらせようとしなかった。


でも、先生は違った。


だから、先生が私に学級委員に指名した理由が知りたかった。