最近流行ってるのよね。自称孤独系男子。
《所詮みんな俺の顔しか興味無いんだろ…!》
なんて言いながら冷めた目で女の子を見ておいて
《こいつは…違う…のか?》
なんてころっとそこらへんの天然美少女にハマっちゃうバカな男。
この人も、そんなバカな男のうちの1人なのだろう。
しかも自意識過剰なナルシストときたら、それこそ救いようが無いじゃないの。
「類は友を呼ぶ、じゃなくて。類は女を呼ぶ、ね?」
クスクスと笑ってそう言えば、化学女はパッと顔を赤らめて、ひろ君はあからさまに嫌そうな顔をした。
「ひろ君ひろ君!私達、似てるのかなぁ?」
そっくりよ、その低脳なところとか。
「あー、そうなんじゃね?」
化学女の言葉をハイハイと流したひろ君は、殺気を込めた瞳で私を睨む。
「マリア様なんかより、お前の方がよっぽど可愛いよ…」
溜め息まじりに零した一言。
マリア様なんかより…
お前の方がよっぽど可愛いよ?
私……なんかより
化学女が可愛いですって?
「ふふ…っ、さすが孤独系男子は言うことが違いますね。」
今までで味わったことがない屈辱感。
「そんな化学女で妥協できるあなたの心の雄大さに感心しますわ。」
こいつ、泣かす。
絶対絶対絶対跪かせてやるわ。
