貴方に咲く花



はー、空はとっても青くて
限りなく自由なのになぁ。


私は未来のことでこんなに…



「ねぇ美広、聞いてるの?」



はー、雲はあんなに楽しそうに
ぷかぷか浮いているのになぁ。

私は窮屈な感じだなぁ。


「美広、怒るよ…」



はー、鳥はあんなに楽しそうなのに…


「美広!!!!また空想?」


香林は噴火しそうなほどに
メラメラと燃えて

恐ろしい形相で怒っている。


「美広、いつもいつも空想にふけって。
人の話ろくに聞かないくせ治しなさいよ。」


彼女がため息混じりで言う。
私は言い返す言葉もなく

「うん」と、返すしかできなかった。