酒を、おつまみを、出来上がった鍋を。

和気藹々と囲みながら宴は進む。

「いいな、こういう穏やかな飲み会も」

缶ビールを飲みながら谷口が言う。

「え?普通こんなもんじゃない?飲み会って」

谷口の隣に座った豊田が言う。

去年までは小川、豊田、麗華の三人だけだった部隊。

人数が少なくて、楽しいものの少し寂しい飲み会だった。

「でも両手に花で酒が飲めたんだな…畜生羨ましいな小川」

日本酒を一気飲みしながら呪詛を吐く小暮。