4月─。
満開の桜に彩られた白い校舎が絵になっている。
私─白羽桜はそんな光景を見つめ、明日から始まる新しい生活への期待を膨らませていた。
「私もやっと高校生かぁ…」
(未だに実感が湧かない…)
受験勉強のため毎日死に物狂いで机に向かっていた記憶がまだ新しい。
私が今見上げている学校─私立桜陵学園は県内でも有数の進学校で、毎年競争率が高いことで有名だ。
それに加え、レベルも高いから私みたいな並の成績で入れたことは奇跡に近いと中学の先生に言われた。
(本当、失礼だよね……)
『桜陵学園に合格した』と言っただけで、親には泣かれ、友達には腰を抜かされたほど。
(合格したのも、絶対これのおかげ!!)
私は常にポケットに入れている大好きなキャラクターの描かれているお守りを取り出す。
「うふふ…やっぱりカッコイイ〜」
ここが外だというのにも関わらず、ついニヤけてしまう。
(受験勉強の時に何が一番辛かったかって、グッズとかゲームを全部隠されたことだった…!)
二次元大好きな私にとって、それはもう地獄だった。
(でも、これも全て夢にまで見た理想の高校生活を実現させるため!)
私の理想の高校生活、それは─恋をすること。
小学校から中学校まで女子校だったから、恋というものには縁がなかった。
だから高校では、綺麗な学校でアニメみたいな恋をすると心に決めた。
そのことを友達に言ったら、『それだけのために桜陵受験するの?』と驚かれた。
満開の桜に彩られた白い校舎が絵になっている。
私─白羽桜はそんな光景を見つめ、明日から始まる新しい生活への期待を膨らませていた。
「私もやっと高校生かぁ…」
(未だに実感が湧かない…)
受験勉強のため毎日死に物狂いで机に向かっていた記憶がまだ新しい。
私が今見上げている学校─私立桜陵学園は県内でも有数の進学校で、毎年競争率が高いことで有名だ。
それに加え、レベルも高いから私みたいな並の成績で入れたことは奇跡に近いと中学の先生に言われた。
(本当、失礼だよね……)
『桜陵学園に合格した』と言っただけで、親には泣かれ、友達には腰を抜かされたほど。
(合格したのも、絶対これのおかげ!!)
私は常にポケットに入れている大好きなキャラクターの描かれているお守りを取り出す。
「うふふ…やっぱりカッコイイ〜」
ここが外だというのにも関わらず、ついニヤけてしまう。
(受験勉強の時に何が一番辛かったかって、グッズとかゲームを全部隠されたことだった…!)
二次元大好きな私にとって、それはもう地獄だった。
(でも、これも全て夢にまで見た理想の高校生活を実現させるため!)
私の理想の高校生活、それは─恋をすること。
小学校から中学校まで女子校だったから、恋というものには縁がなかった。
だから高校では、綺麗な学校でアニメみたいな恋をすると心に決めた。
そのことを友達に言ったら、『それだけのために桜陵受験するの?』と驚かれた。