ーガラッ

「ーーー…っ」

『…っ!!!!』


中には1人の女の子がいた

ものすごく驚いた顔をしているあたり、
俺はやっぱり泣いてるのか


そう気づいたら、急に恥ずかしくなって
どもる

「…えっと… あの… きょ、曲!がそのなんつーか綺麗?っつーか感動…して
その…涙がーって……え…」

彼女は確かに笑ってるのに
なんだろう。この違和感…

『………』

「…ん??」

彼女が手招きした

近づくと、儚げな印象が強く残る

《ありがと》

スマホの液晶に映し出された文字

それを見て、彼女の顔が少し赤いのがわかった


……やばい。可愛い。


ぼーっと彼女を見てると

《大丈夫?》

彼女が俺を覗き込むように見るから

「だ、大丈夫!…です!」

慌ててそう言うと、彼女はまた小さく笑った