あたしはしゃがみ込んで、目線を裕也に合わせた。
「……はい！」
今までで最高の笑顔だったと思う。
こんな笑顔を見せるのも裕也だけだよ？
裕也は待ってた答えを聞けて満足したのか、ふっと笑ってあたしの左手をとった。
そしてコートのポケットから出したのは、高そうな指輪。
それをあたしの薬指にゆっくりとはめる。
「…もう絶対に麻衣から離れない。
この指輪とサンタさんに誓うよ」
ここにきてもサンタさん、か。
ま、裕也らしいと言えば裕也らしい。
「…うん、絶対にあたしから離れないでよ？」
そう言って笑うと、裕也の顔が近づいてきてあたしの唇に裕也の唇が重なった。
裕也の左手の薬指にも既に指輪がはまってて。
それが絡み合うようにして手を繋いだ。
