「橘さんって速水君と付き合ってるの?」 「え…?」 思わずびくっと身構える。 「あ、ごめん。驚かしちゃった? 誤解しないでね。 たまたま居ただけだから」 ストレートの黒髪が風に揺れた。 誰だろう。知らない人なのに。 どこか親近感を覚える。 「私、隣のクラスの吉岡柚子って言うんだけど… もしかして知らない?」 ひょこっと首をかしげて上目遣いにあたしを見る。 素晴らしい位計算された仕草。 下手したら素なのかと疑うくらい。 こくっと頷く。全然知らなかった。