「真柚ちゃんってどうして いつも全然喋らないの?」 「つまんないー」 「えっと…あの」 「真柚! おばさんが帰って来いって言ってるよ」 「え?」 「いいから、早く」 ぎゅっと手を引っ張ってぐんぐん歩く。 いつも真柚は泣き虫なくせに 必死に我慢しようとする。 「真柚、大丈夫だよ。 俺…真柚の事助けるから、ずっと」 子供ながら真柚の事守らなきゃって 勝手に思ってた。 「いつもありがとね、拓君。 ほらあの子ね素直じゃないから 私の前だと泣かないのよね。 きっと学校でも強がってるでしょ」