次の日も、その次の日も
奏多君は補習に来なかった。
「ウチあほやからわからへん~!!もうええわッ!」
アタシは毎回
美緒が投げ出そうとするのを
必死で止めた。
「待って待って!どこがわからんのよ?」
「ええねんもう!ウチの脳みそどうせちっちゃいねん!!」
美緒の顔がふくれっつらになる。
それを見て笑う孝太郎。
「人間の脳みそなんかそないに変わらへんねんで!美緒だけ小さかったらサルってことやん。何はともあれ努力や努力!!」
ふぃ~
疲れる…
孝太郎は投げ出したりはしないが
かなりのバカなのは確か。
それにいつも彼女の話ばかりする。
中学のときからそうだった。
一時期、5股くらいかけてて
そんなとき付き合ってた中の一人がアタシ。
顔もいいし
性格も上々だけど
かなりの遊び人。



