「1番やった…」 おかしいな。 手抜いてはないけど そこまで必死に 勉強してなかった。 もちろん奏多君のことで。 驚いたことに 2番の人とは 50点もの差があった。 この学校もこんなもんか。 隣でスゴイスゴイと 騒いでいる真由を横目に アタシは成績ビリの人の名前に 目がいった。 【名倉奏多】ナグラカナタ …奏多君 ビリかい! アタシが奏多君の名前を まじまじと見ていると 「あ、名倉君もここだったんだ…」 真由が独り言のように呟いた。