「あのさ、委員長…25日、模試は何時に終わるの?」 どうしても初めてのクリスマスを一緒に過ごしたいあたしは、放課後委員長のクラスに押しかけそう尋ねる。 すると委員長は再び、あのシンプルな黒革の手帳を出し。 「午後9時だ」 事務的ににそう答えた。 9時かぁ… 「じゃぁあたし、待ってる!」 「…は?」 「駅前のツリーのとこで待ってる!だから、」 クリスマスは一緒にいよ? そう言おうとしたのに 「ダメだ」 委員長は眉をひそめて、キッパリそう言い放つ。