でも、前みたいに嫌とは思わなかった。
どちらかというと"嬉しい"気持ちでいっぱいだった。

「こちらこそ、よろしくね」

自然に笑みがこぼれた。
心の底から自然に笑ったのはいつ以来だろう。

思い出そうと思っても、思い出せない。もしかすると、心の底からなんて笑ったことがないのかとしれない。


「わ、私藤咲真琴(ふじさきまこと)といいます!あっ!真琴って呼んでください」

「喜ぶのはいいけど、少し静かにね」

「すいません…」
少し頬を赤くして照れていた。
真琴ちゃんか…。
彼女そのまま。