「ハァー……」

私は小さくため息をついた。
これであいつのことでため息をつくのは何度目だろう。

もう数え用にも数え切れない。


「ちょっとあんた…!」

私は視線を前へと向けた。

そこにいたのは、あいつに気があったみたいで、あいつが私のことを『俺の女にする』と言ったとき、泣きそうな顔で私を睨んできた女子たちだった。


「なんですか?」

私はめんどくさかったから適当に聞いた。