拓海 side
「……………。」
里香はいつまでたっても言葉を発しない。
「里香?どした?」
「あ…あたしね、今まで男の人と付き合ったことないの。告白されたのも初めてで…。なんて言えばいいかわからないの…」
は?なんつった?里香が付き合ったことないだって?
「うそだろ?ってことは彼氏いない?」
里香はこくりと頷いた。
「マジ?やった。それって俺にとってめっちゃラッキーだよな‼︎」
「…………」
やべ…。興奮しすぎたか?
「ごめん。じゃあ里香の気持ちを教えてくれない?」
「ごめん…。」
そっか。やっぱそうだよな。
「もうちょっと考えさせて」
えっ…?
「うそ。俺可能性ある?」
「わかんない。好きな人もいないし、考えたい。今週中には返事するね」
今週中?今日が火曜だから今日含めないであと…4日か。
「うん。わかった。じゃあよろしく」
「じ…じゃあごめん。行くね」
里香は耐えられなくなったのか走って屋上を出てってしまった。
