「えっと、ごめん。あたし、昨日の記憶全くないの。
あなたは誰?なにもかもがわからない」



「まぁ、さっき言った通りなんだけど、
俺、里香のこと好きなの。
告白した途端、お前倒れたんだよ?
んで、おれんちへってこと」



倒れた?あたしが?



「え、ほんと?ごめんね!あ、なるほど。なんとなくわかったかも。
きっと拓海くんには迷惑かけたよね。ごめん」



…とか言ったけど、まったく謝罪の気持ちはなし。



記憶ないからどうしようもないし、こいつの言ってること信じる気にはなれない。



「大丈夫。あ、そろそろ学校いくぞ」



ぐいっ



「なっ、やめて!」



抵抗しようとしたが叶わず、こいつに引っ張られたまま学校まで戻った。