安定水平に入ってゆっくりと空中で停止。
雲はすっかり晴れて新月の闇夜に
炎は最大限大きく輝きだした。

その時である。各自の石が手の甲を
突き抜けて白い光を四方に放った。

見つめられている。5人はとてつもなく
巨大な瞳を天空に見た。

大空がそのまま瞳なのである。
美しく澄み切った乙女の瞳。無心で
純粋な汚れなき瞳の中に5人はいた。

メロディが聞こえる。
妖精のような歌声。
心の底から癒される音と旋律。

遠い昔母に抱かれし安心の心ね。
ゆるやかな旋律が暖かい笑い声に変わった。
瞳が微笑んでいる。

不思議と5人の心にダイナミックな
エネルギーがふつふつと湧き上がってきて
体中にみなぎった。