悪路が続く。30分くらいでオサムは鞍馬の山門前に着いた。
何とか天狗岳が見える。ナセルを降ろしてそこから山奥へ10分。
貴船でケムンを降ろす。

とって返して大原まで20分、レイを
三千院の山門前に降ろす。ちょうど
寂光院の方向に天狗岳が見える。

あと20分で4時だ。オサムは大急ぎで
古知平平原に戻った。ちょうど五地点の
立体頂上付近が天狗岳の上空に当たる。
そこはパワーが集中するポジションのはずだ。

午後4時きっかりほぼ45度の角度で
右手にナムストーンを握りしめて高く掲げ叫ぶ、

「ナムストーン、ナムストーン、ナムストーン!」

天狗岳の上空が一瞬ぴかっと光ったかに見えた。
体が浮上する。遠方からみんなの姿が見えてきた。
5人は集合するとしばらくホーバリングをして
古知平にもどった。

(オサム)「明日は携帯を用意して送り火の
     現場からテストしてみよう」

(キーツ)「当日は夜だから何が起こるかわからない」
(ナセル)「天気予報では夕立があるとか言っている」
(ケムン)「早めに現場を確かめて何回かテストしてみたほうがいいな」

(オサム)「点火されてから火が消えるまでは30分しかない。
     その間に舟を呼ぶんだ。祈りをこめてナムストーンを
     唱えれば宇宙と接触できるはずだ」