「だから、俺とちぃは同居してんのっ!」
「だから何で?」
「…もし同棲してるのが俺のファンにバレてみろ。ちぃがヤバイだろーが。」
「何で同居ならいいのよ。」
「社長さんに勧められたの。」
茜と朱の口喧嘩のような会話に千紗野はスッと入ってそう言った。
「勧められた?」
茜は眉をひそめる。
「同居って事なら知り合いとルームシェアしてるって誤魔化せんだろ?だからだよ。」
朱がもういいだろと言わんばかりの口調でそう言った。
「ちさはそれで良いの?」
「良いも何も無いよ。だって朱くんは私を守ってくれてるんだし…。」
「そう。
…………ん?てか何で2人って結婚してないの?」
茜はまた疑問をぶつけた。
食事をしている朱の代わりに千紗野が返事をした。
「結婚?」
「うん、結婚。」
「結婚なんて考えたことも無いや…。」
「はぁっ!?何で!?」
「さぁ?何でだろ…?」
首を傾げながら答える千紗野。
「何でだろって…。アンタ達高校の時から付き合ってんのに何でそんなにのんびりなのよ……。」
茜がまた溜め息を吐いた。
いきなり今まで食事をしていた朱が食事の手を止め、茜を見た。
そして一言こう言った。
「守崎、お前溜め息吐き過ぎ。飯が不味くなるだろーが。」
この発言に茜はキレた。
「お前らの付き合い方が中学生並みだから心配して来たんだろうがっ!!
半年でどれだけ進歩してるかと思って来てみれば…。
プロポーズも出来ないチキンが指図すんなっっっ!!」
