「いやぁ…たまには確認しに来ないとね?」
茜はにっこり笑った。
「……えっと…確認?」
「そう、確認よ。
澤嶋(サワジマ)とちゃんと連絡とってるの?」
「澤嶋?………あぁ朱(シュウ)くん?」
「そうそう。ったく…名字で分かりなさい。」
そして茜は、呆れたように笑った。
「だって名前でしか呼ばないから。」
「まぁそうだろうけど…。
……で、連絡は?とってるの?」
「まぁ…一応はとってるかな?」
「一応って…澤嶋はあんたの彼氏でしょうが…。」
澤嶋朱(サワジマシュウ)
彼はかなりの演技力で有名な俳優で、最近人気を博している人物だった。
「いきら彼氏だからって……朱くんは俳優だよ?そうそう会わないし、連絡だってあんまりしないよ。」
千沙野はそう言いながらクスクスと笑った。
「笑い事なの?これ。」
茜が溜め息をつき、パスタを口に含んだ。
ーガタッ
するとどこか音がなった。
