青色ジャージ

なんでみんな持ってくれないの!?

私は心の中で文句を言いながら運ぶ。

すると「大丈夫?」

聞き覚えのある声が頭上から降ってきた。


この声は間違いなく日浦くん。

顔を見なくても分かってしまった。


「重そうだね、半分持つよ?」

日浦くんはそう言って私の持っていたノートを

半分以上持って教室まで運んでくれた。


「あ、ありがとう!!」

私がお礼を言うと日浦くんは

「困ったときはお互い様だよ」

と爽やか笑顔で立ち去っていった。