「…先生が何か言ったんですか?」 「…まぁ」 「何したんですか?」 思わず怒り口調になる。 「俺が…」 私は次の言葉を待った。 しばらくして先生が堅い口をあけた。 「俺が理子ちゃんにキスしたんだ」 頭が鈍器で殴られたかのような衝撃が訪れる。 「先生…ッそれは本当ですか?」 「うん」 「だとしたら……先生は最低ですね」 「“最低”…か」 「どうするんですか、理子…あんなに勉強頑張ってたのに…ッ」 「俺のせいだよなー…」