私は、先生の横をすり抜けD教室へ向かう。


「もー!理子ちゃんのケチー!!」


遠くから先生の声が聞こえたけど無視無視。


あんなのとかかわってたら私大学落ちちゃう。



「野々村は大変だね」
「あ、…白堂先生」
「アイツ、根はいい奴だからさ」
「は、はぁ…」
「次の授業、数学だから」
「ハイ」


白堂先生はこんなにいい先生なのに…



何で、一宮先生はこんなにも



ま、いい。


所詮あと半年近くしか予備校ないし…




私は大きく溜息をついた。