≪理子side≫ 「理子、予備校の先生来てるわよ」 私の部屋の前でお母さんが何かを言っている。 予備校の先生? 白堂先生、かな…… ガチャッ 部屋のドアが開き真っ暗な部屋に久々に光が入る。 眩しい。 私は手で光を遮る。 掌の隙間から見えた見知った顔。 「……い、一宮……先生」