「ここは……?」


 
「ここは、じゃない! 

まったく……


私がすぐ君を回収した上に、隣の宴会場でたまたま行われていた医師会の会合に武藤先生もいらしていたから良かったものの……」
 


あたしと同じくバスローブ姿の氷室涼輔がソファから立ちあがると、腕組みしてあたしをにらんだ。
 


「七十センチかそこらの池で溺れるな。


泳げないなら水に近寄るな。


君はカッパか? 


助けに入った私まで水に引きこんで、シリコダマでも抜くつもりだったのか?」