「私のことが嫌いだと言う割には、乗り気のようだね」
 


その顔には、勝ち誇ったような微笑。
 


その時のあたしは、例えるなら、酔いが一気に醒めたようなものだった。

下戸なので、実際には烏龍茶しか飲んでいなかったけど。
 


「続きがお望みかい?」


 
涼輔さんの顔に書いてある。

「好きだと言え」と。
 


「態度次第では、ご要望に応えてあげてもいいけどね、お嬢ちゃん?」
 


カッと身体が火照った。さっきまでとは、違う意味で。



 
――か、からかわれたぁッ!!!