しかもどうやらキャリア組も宝塚組も、あたしのことを共通の“敵”と見なしたらしい。  



 
「誰、あの子……?」


 
「さぁ……」


 
「どこの馬の骨だか知らないけれど……」


 
「どうせ、涼輔様の酔狂よ……」


 
――う、馬の骨呼ばわりされた……。


 
ドン! 
 


「あっ……」


 
突き飛ばされ、思わずよろけた。


何とか踏みとどまり、ズッコケることだけは辛うじて免れる。