「ふ、ふざけるなッ! 一般人に警察情報を流せるかッ!」
 


叫ぶ高嶺に対して、探偵はポケットから写真を一枚取り出した。
 


写真の中には……

女物下着(レースのTバックにブラジャー、色は黒)だけを身に付け、

手足を縄でぐるぐる巻きに縛られて自由を奪われ、

口には猿ぐつわを噛まされた高嶺が納まっていた。


手入れしていないスネ毛が、胸毛が、腹毛が……不必要に自己主張している。

体の至るところにつけられたミミズ腫(ば)れが痛々しい。
 


「いやぁ、お元気そうで何よりです。

三ヶ月ほど前でしたっけ。

署長さん、本当に酷い目に遭われましたものね。

僕が単身、あなたを救出に向かうのがもう少し遅かったら……

ホモでサディストの人殺しに監禁され、

鞭で叩かれた上、

おカマを掘られた上に切り刻まれて殺されるところでしたものね。


いやぁ、お元気そうで本当に良かった!」