「じゃあね、お兄ちゃん。
お姉ちゃん、また会える?」
「うん!また会おうね!」
2人が仲良くなってくれて良かった。
空乃と別れながらそう思った。
「前の学校、桜花だったの?」
「え、うん。言ってなかったっけ?」
歩き始めた空来の言葉に
わざととぼけてみる。
「聞いてないよ。
自己紹介の時、名前しか言ってないし」
うん、分かってるよ。
言いたくなかったから。
言ったら友達できにくくなりそうだし。
「空乃ちゃんがこの駅から
登下校してるってことは
本当だったら1年から
同じ中学だったんだよね」
確かに、そういうことになる。