そんな事を思っていると、ガラガラっと、ドアが開いた。

私の母親だ。

そして、私の一番の憎い人だ。

「星果ちゃん、着替え持ってきたわよ。」

「うん……」

私の横のタンスに、ドサッと置いた。

「じゃ、私はこれで。」

母親は、早足に病室を去っていった。

出るときに、「感謝ぐらいしなさいよ。まったく。こっちは忙しいんだから。」

と、私に聞こえるように言って、出ていった。

あれが、私の母親だ。

まぁ…正確に言うと、本当の母親じゃないんだけどね。

本当の母親は、私を施設に捨てて、どこかへいった。

父親は、何らかの理由で、自殺した。

だから、みんな私を捨てて行ってしまった……

その日、小さい頃の私は、1日泣きじゃくった。

訳が分からなくなり、混乱状態だった。

そんな時に現れたのが、今の母親、「アヤカ」だった。