─就寝前─


もう時計の針は12時前を指している。

早く寝ないと明日堪える。

もう寝てしまおう、と布団に潜り込むけどいっこうに寝付けない。


「・・・寝れない」


さっきから頭に浮かぶのはたった一人の人。

明日からもう会えない。

そうは思うのになかなか実感も沸かない。


「・・・」


明日、ちゃんと連絡先聞けるように頑張ろう。大丈夫、聞くだけ。聞くだけ。

私は自分に暗示をかけるようにして無理矢理にでも寝た。