─2月13日,バレンタイン前日─


明日はバレンタイン。

私はユウカちゃんと小学校から仲のいい幼馴染みの子達にあげることにした。

陽汰先輩は･･･、まだどうしようか考え中。

だけど渡せる気が全くしない。


「心向、明日どうする?一緒に渡しにいく?」


ユウカちゃんと教室で相談をしている。

だけど他の女子生徒も話題はバレンタインで持ちきりになっている。


「うん。行く行く」

「そんであんた、先輩の分がどうすんの?」


そう言われた瞬間、私は照れくさくなり、顔を下に向けた。


「わ、分かんない･･･。だって渡せる気しないんだもん」

「もう、心向は〜。私も付いて行ってあげるのに」

「･･･」


･･･渡せる気なんてしないんだもん。


「ま、とりあえず今日はあたしのうちでチョコ作る?」


ユウカちゃんの案に私はすぐさまのった。


「うん!」


明日は女の子が待ちに待ったバレンタイン。